世界の天然ゴム資源のおよそ70%がタイヤ業界によって使用されており、天然ゴムの需要は増加しています。そのため、持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development, WBCSD)のCEOは、その傘下で世界的なタイヤメーカー11社で構成されるタイヤ業界プロジェクト(Tire Industry Project, TIP)を通じて、天然ゴムの持続可能な生産とサプライチェーンを実現したいと考えています。具体的には、天然ゴム生産とサプライチェーンの影響を受けている人々、コミュニティや資源に対する取り組みが含まれます。

TIPでは、2018年10月にGPSNRを設立し、タイヤメーカー、その他の天然ゴムユーザー、天然ゴム生産者と加工業者、自動車メーカー、NGOが参加しました。

Rubber Production

天然ゴムバリューチェーンの社会経済的、そして環境的なパフォーマンスを向上させるために設立会員は12の原則について合意しました。参加企業には、これらの原則を推進し、自身の天然ゴムや天然ゴムを含む製品のバリューチェーンに反映することが求められます。

原則には以下が含まれます:

  • 生態系の転換、森林破壊と森林劣化の回避
  • ゴムのトレーサビリティのためのプロトコル構築
  • バリューチェーンに関連する水の適切な管理
  • 雇用者や請負業者に適用可能な労働法の順守
  • 先住民族と地域社会の権利、そして世界規模での天然ゴムバリューチェーンにおける人権の認識および推進。

GPSNRの最初の総会が2019年3月21日に、事務局の置かれているシンガポールで開催されました。

設立会員は、天然ゴムバリューチェーンに関わる組織、学術分野や市民社会に対して、GPSNRへの参加を呼び掛けています。

GPSNRに関する詳細は、持続可能な開発のための世界経済人会議のウェブサイト(英語)をご覧ください。

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