WorldForestID
WorldForestID - グローバルコラボレーション
2011年以降、FSCは樹種同定技術を活用してきました。最近の技術では、樹種情報と、木材が伐採された正確な場所を紐づけることが可能となっています。
このような安定同位体やDNAを用いた試験によって、木材の伐採地を半径10kmの範囲で特定することが可能です。つまり、企業にとっては木材の原産地を簡単に特定し、デューディリジェンスを実施するための手助けとなります。
しかし特定の製品の原産地を知るためには、比較対象となる原産森林から十分な量のサンプルが必要です。
そのため、FSC、米国森林局、世界資源研究所、AgrosiolabとキューガーデンによってWorldForestIDプロジェクトが立ち上げられました。これは世界最大の地理情報を伴う木材サンプルのデータベースを構築するという目的を持っています。特に違法伐採が問題となっている地域に注力してデータベースの充実を図っています。一方、現在のデータベースは、特に違法伐採が問題となっている地域のデータについて不足しています。
世界規模での木材サンプル収集
FSCは、森林から直接木材サンプルを収集しています。これは各国のナショナルオフィスまたは認証機関を通じて行っています。FSCでは世界中の特に木材生産国から1600程の認証林の木材サンプルを収集するという目標を掲げています。
収集されたサンプルは、FSCとパートナー組織によって構築されたライブラリーに送られます。ライブラリーは樹種同定技術を用いた試験のためにオープンとなっています。
このような木材サンプル収集を通じてFSCの信頼性を高めるとともに、世界の違法伐採をなくそうと努力している企業や政府によるデューディリジェンスの訳にも立ちたいと考えています。
世界のリーディングラボとの協働
私たちは、米国森林局の森林製品ラボ、世界資源研究所、Agrosiolabとキューガーデンと協力して木材サンプルライブラリーに基づくグローバルなオープンソースデータベースを構築しています。ユーザーはデータベースを参照するだけでなく、調査・研究のためにサンプルを要請することもできます。
本プロジェクトの詳細はこちらからご確認いただけます。