組織とFSCとの関係に関する指針

FSCでは、認証取得者を含む、FSCと関係する全ての組織は、FSCの許容しない森林管理に直接的・間接的に関与することは認めないという「組織とFSCとの関係に関する指針」を定めています。
これは、他方でFSCのミッションとは相反する森林破壊を行いながら、一部の限られた森林のみで適切な管理を行い、FSC認証とそれに伴う社会的評価を利用することを防ぐためのものです。

Suspension

FSCが関係する組織に認めない許容できない活動とは、以下のものです。
a) 林産物の違法な収穫または違法な取引
b) 林業または林産物産業における慣習的な権利または人権の侵害
c) 林業または林産物産業における労働者の権利及び労働における基本的原則及び権利に関する 国際労働機関(ILO) 宣言で定められている原則への違反
d) 森林または高い保護価値(HCV)をもつ地域における高い保護価値(HCV)の破壊
e) 自然林被覆の転換
f) 森林施業における研究目的以外での遺伝子組換え生物の使用

これらに対する違反が報告されると、FSCでは「組織とFSCとの関係に関する指針の苦情処理(FSC-PRO-01-009)」に基づき苦情調査委員会を立ち上げ、関連資料の収集、現地調査、利害関係者への聞き取りなどの調査を行います。調査の結果、違反が認められた組織には、FSC理事会より関係断絶が申し渡されます。

また、FSCとの関係を求める個人または組織は「FSCとの関係構築のための情報開示要求事項(FSC-PRO-10-004)」に従い、審査を受け、情報を開示する必要があります。FSC-PRO-10-004 V2-0は2023年7月1日に発効します。

FSC-POL-01-004 V3-0 組織とFSC との関係 に関する指針 日本語参考訳
PDF, サイズ: 1.65MB