以前こちらのニュースでお知らせした2回目の取引情報照合調査の結果、FSC認証桐サプライチェーンの信頼性に関する体系的なリスクは確認されませんでした。前回の取引情報調査で特定された信頼性リスクは、桐サプライチェーンに関するFSCアドバイスノートADVICE-40-004-20によって効果的に回避されたことが示されました。

FSCとASIは、2022年7月にFSC認証桐サプライチェーンの取引情報照合調査を開始しました。この調査では世界中の67社の認証取得企業による2021年1月から12月の取引データが照合されました。

取引情報の収集と分析段階において明らかになった主なものは:

  • 桐を積極的に生産/伐採している認証林は2か所あった。
  • 認証林からの木材は認証サプライチェーンだけでなく非認証取得企業にも供給されていた。認証桐は少量だけ認証サプライチェーンに供給されていた。
  • 2021年には、認証桐を取引した認証取得企業数、並びに認証範囲に桐を登録している認証取得者数が著しく減った。

このような結果を受け、ASIはFSC認証桐サプライチェーンに関する取引情報照合調査の次の段階にはいかないことを決定しました。一方で、潜在的なリスクが見られたものについてはいくつかのクラスターに対する小規模な調査を実施します。

FSCは、上記アドバイスノートの実施を継続します。アドバイスノートには「組織は製品グループ一覧に桐または桐を含む製品を含めてはならず、また桐を含む製品の販売またはラベリングをしてはならない。唯一の例外は、組織が FSC 表示を伴う桐について、証拠書類によって、原産地の FSC 認証森林管理区画まで追跡できる場合である」と書かれています。当面FSCでは認証桐サプライチェーンのモニタリングを継続します。FSC表示やFSCラベル付きの不適合製品が発見された場合はFSCやASIに報告がされます。

元記事はこちら