FSC-STD-50-001の第2版が承認されてからこれまでに、FSC国際事務局には50を超える変更要請が寄せられています。

この度、FSC商標使用規格(FSC-STD-50-001)の改定に向けてFSC国際事務局が提案をしている議題は以下の通りです。これらについて、またはここに含まれていない検討議題について是非この機会にご意見をお寄せください。コンサルテーションはこちらからご参加いただけます(英語です)。

  1. eコマースニーズの反映

    eコマースにおけるFSC商標の価値を高めるために、規格の変更が必要であり、少なくとも以下について検討をしていきます:

    • サプライチェーン上で製品情報の伝達を行う際のデジタル化が進んでいる中、この傾向はeコマースにてより顕著ですFSCについても同様ですFSC国際事務局では本件を詳細に調査しており、この調査結果はCoC規格と商標規格の改定の際に考慮されます(JANコードを用いたシステムにおけるFSC商標使用など)。
    • カタログのような印刷媒体に認証製品と非認証製品が両方掲載されており、広告宣伝目的でFSC商標が使用される場合、すべてがFSC認証製品でないという注意書きが必要です。eコマースにおいうてどの程度の頻度(ウェブサイトごとに1度なのか、ページごとに1度なのかなど)でこの注意書きを表示する必要があるかについて明確にする必要があります。
    • FSC商標記号🄬またはTMを媒体ごとに1度は使用しなければなりません。eコマースにおける商標記号使用についても明確なルールが必要です。
    • 現在のFSCロゴマークの最小サイズはmmで示されています。eコマースやソーシャルメディア向けに視認性を確保できるピクセルサイズの指定が必要です。
  2. ソーシャルメディアニーズの反映

    ソーシャルメディアにおけるFSC商標の価値を高めるために、規格の変更が必要であり、少なくとも以下について検討をしていきます:

    • ・ソーシャルメディアへの投稿は短い文章やビジュアルにこだわったものが多く、追加情報としてウェブサイトへのリンクが含まれることが多いです。ソーシャルメディアでのFSC商標使用時の商標記号(🄬TM記号)、ライセンス番号の記載ルールなどを明確にする必要があります(すでにルールが書かれているINT-STD-50-001_22INT-STD-50-001_23の内容を規格に反映する必要があります)。
    • 現在FSCロゴを丸い枠に入れ込むことはできません。ソーシャルメディアでは丸い形にロゴマークを入れ込むことがよく行われるため、このルールの見直しが必要です。
  3. Forests For All Foreverマーク

    Forests For All Foreverマークをより簡単に使用できるような規格改定が必要です。

    • 現在のForests For All Foreverマークの色の規定がFSCラベルのものよりも厳しいので、より柔軟な選択肢を検討します。
    • 現在は、Forests For All Foreverマークを使用する際に、宣伝文章を書くことが必須になっていますが、このルールを見直し、Forests For All Foreverマークとライセンス番号だけで使用できるようにすることを検討します。
  4. 製品用FSCラベルのグラフィック制限の緩和

    • FSCラベルの4色の標準色が使用できない場合に、使用可能な色でFSCラベルを再現してもよいという要求事項を見直し、より柔軟なルールを検討します。
    • タグのような非常に小さい製品向けに、視認性が確保できる限り、より小さな最小サイズの選択肢を検討します。
  5. 制度の信頼性

    空っぽの認証(empty certificate)と呼ばれる、FSC認証製品を全く製造しないFSC認証取得企業についてFSC商標の使用を制限するルールについて再度検討します。

  6. 生態系サービス表示

    生態系サービス認証のビジネスモデルが現在見直されており、必要に応じてFSC商標使用ルールについても修正が行われる予定です。

  7. FSC商標の所有者

    FSC国際事務局ではFSC商標の所有者をFSC ACからFSC国際事務局へ移管しています。この変更は確実に規格に反映されなければなりません。

  8. FSCに関するメッセージや例文の更新

    FSCラベルについて消費者に分かりやすい方法で伝えるためのガイダンスを充実させる予定です。

    • 特にミックスラベルについての説明について更なるガイダンスの充実を考えています。
    • 100%やリサイクルについても消費者目線のメッセージを考えていきます。
  9. 認証機関のロゴマークとFSC商標を一緒に使用する

    認証機関のロゴマークとFSC商標を一緒に使用する際の更なるガイダンスが必要だと考えています。特にFSC認証製品上での明確なルールを検討します。

  10. FSC指針/規格改定や新たなFSC指針/規格の発効に伴う変更

    例えば以下のような変更が予定されています。

    • CoC規格(FSC-STD-40-004 V3-1)の附則C製品の機能を担うすべての部材は認証されていないといけないと書かれています。一方製品の機能を担わない部材については非認証部材でも問題ありません。現在のFSC商標規格では、製品中のすべての森林由来部材がFSC認証部材でないとFSCラベルがつけられないという不整合があります。
    • FSC-ADV-50-006のプロジェクト認証取得者によるFSC商標使用の要求事項を反映します。
    • いくつかのINT-STD-50-001に書かれている解釈を反映します。例えばeコマースにおける商標記号の省略など。
  11. 複数部材からなるパッケージに関するガイダンス

    複数部材からなるパッケージについて、ラベリングに関する明確化が必要だと考えています。これはCoC規格の改定においても扱われるトピックであり、必要に応じて商標使用規格も修正されます。

  12. 商標使用申請・承認手続きの標準化

    商標使用申請と承認手続きについて、INT-STD-50-001_24に書かれているテンプレート承認を規格に反映します。また規格附則Aの商標使用管理システムをより活用しやすくするための変更も検討しています。

  13. より視覚的にわかりやすい規格に

    可能な限り、改定規格は視覚的にわかりやすくなるようにします。

  14. 将来的な変化に備える

    FSC-STD-50-001が今後も継続的に使用可能となるよう、例えば消費者に対するサプライチェーンや原産地情報の開示などの可能性も考慮し、FSC国際事務局では現在この分野について調査を行っています。調査結果は必要に応じて規格の改定に反映されます。

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