解釈番号:INT-STD-40-005_20
関連規格:FSC-STD-40-005 第3-0版
解釈発効日:2016年6月3日

※本ニュースの最下部に説明を加えておりますが、今までは国内取引においても英語で「FSC Controlled Wood」と記載をしていた認証取得者は今後、日本語で「FSC管理木材」と記載してもよくなります(国際取引では今までどおりに英語で書く必要があります)。

質問:
旧規格であるFSC-STD-40-005第2-1版では附則4に、FSC管理木材の販売に関する要求事項が含まれていましたが、改定版のFSC-STD-40-005第3-0版にはこれらの要求事項が含まれていません。
つまり、規格を移行するとこれらの要求事項が適用されなくなるのですか?

回答:いいえ。FSC-STD-40-005第2-1版(旧規格)の附則4の要求事項は下記の通り、他の規準文書でカバーされています。

① FSC管理木材の広告宣伝のためのFSC商標使用に関する要求事項(旧規格附則4の1.1、1.2、1.3、1.6、1.9、1.10項)について:
FSC-STD-50-001第1-2版(FSC認証取得者による商標の使用に関する要求事項)の1.4項でカバーされています。
同規格内で「FSC-STD-40-005 V2-1附則4に従って」と書かれている箇所は、「INT-STD-40-005_20に従って」と読み替えて下さい。
FSC管理木材を供給する組織は、加工、輸送、保管中に分別のために「FSC管理木材(FSC Controlled Wood)」という文言を使用できます。この文言を使用する際には、必ず認証機関により与えられた認証取得者固有のFSC管理木材番号を併記して下さい。商品が最終消費者に販売される際及び/または「FSC管理木材(FSC Controlled Wood)」という文言が商品ラベルと勘違いされるおそれがある場合、この文言を使用した分別のためのマークは取り除かれなくてはなりません。

② 最終製品のFSC管理木材としての販売及び、非認証取得者へのFSC管理木材の販売禁止に関する要求事項(旧規格附則4の1.4項)について:
FSC-STD-40-004第2-1版の脚注4でカバーされています。
本脚注は流通・仲介業者だけでなくすべての認証取得者に適用されます。脚注内の「FSC-STD-40-005第2-1版」を参照している箇所は、本解釈への参照として読み替えて下さい。

③ 販売伝票及び納品伝票上のFSC管理木材表示に関する要求事項(旧規格附則4の1.5項)について:
INT-STD-40-004_07でカバーされています。

④ FSC管理木材の販売伝票上での製品との紐づけ及びFSC管理木材番号の使用に関する要求事項(旧規格附則4の1.7、1.8、1.10項)について:
FSC-STD-40-004第2-1版の6.1.1 f及び6.1.1 g項でカバーされています。


上記③に関する補足説明:
まず、INT-STD-40-004_07の内容は次の通りです:

質問:販売伝票及び納品伝票上に記載するFSC表示はどの言語で書かなければなりませんか?

回答:国際取引においては、販売伝票及び納品伝票上に記載するFSC表示を英語で書かなければなりません。
しかし、国内取引または供給者と購入顧客の使用言語が同じ場合は、FSC表示を英語以外の言語に翻訳することが認められます。

こちらの解釈に従うと、国内取引においてはFSC管理木材表示を日本語にしても構わないと読み取れますが、一方でFSC-STD-40-005第2-1版(旧規格)附則4の1.5項では、FSC管理木材表示はいかなるときでも英語で「FSC Controlled Wood」と記載することが求められていました。

FSCジャパンでは、FSC-STD-40-005第2-1版(旧規格)附則4の1.5項で要求されている国内取引においても英語で「FSC Controlled Wood」表示を書かなければいけないルールと、INT-STD-40-004_07で提供されている「国内取引ではFSC表示を現地語に訳してよい」という解釈のどちらが優先されるのかをFSC本部に問い合せた結果、INT-STD-40-004_07がFSC-STD-40-005第2-1版(旧規格)附則4の1.5項に優先するという回答をえました。

つまり、ニュース冒頭の文章のとおり、今までは国内取引においても英語で「FSC Controlled Wood」と記載をしていた認証取得者は今後、日本語で「FSC管理木材」と記載してもよくなります(国際取引では今までどおりに英語で書く必要があります)。

本解釈に関するお問い合わせはFSCジャパン三柴(ctomimura@forsta.or.jp)までお願いします。