今回協定を締結したのは、東白川村(岐阜県東白川村)、東白川村森林組合(岐阜県東白川村)、東白川製材協同組合(岐阜県東白川村)、山共(岐阜県東白川村)、後藤木材(岐阜県岐阜市)、株式会社山西(愛知県名古屋市)、株式会社エコ建築考房、及びWWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)の8者です。WWFジャパンを除く7者は、自然にも人にもやさしい健やかな家づくりを目指すエコ建築考房を発起人とし、2019年にも東白川村を中心とする地域のFSC認証木材の利用促進と普及促進を目的とするFSC認証木材普及推進協定を締結しています。その後、エコ建築考房は2019年のモデルハウス「春日井の家 (FSC-P001773)」の認証を皮切りに、東白川村のFSC認証材を使い、様々な店舗や子供の遊び場「つなぐの森ハリプー(FSC-P001908)」など、これまで7つの建物や製作物でFSCプロジェクト認証を取得しています。今回の協定ではこの取組に共鳴したWWFジャパンが特別協力として協定のメンバーに加わり、今後一層の連携と協力が確認されました。
これまで国内ではFSC認証木材の需要が少なく、山側でFSC認証を取得してもなかなかサプライチェーンの川下までつながっていかないことが課題でした。この協定は、サプライチェーン川上の山側から川下の工務店まで認証木材の流通をつなぐもので、プロジェクト認証により最終製品である建物におけるFSC認証の使用も対外的に示すこともでき、認証材の価値を最大活用を可能とする、大変意義深いものです。
この協定の締結式には、新たに特別協力として協定に加わった環境NGO、WWFジャパンのマスコットであるコパンダも駆けつけました。締結式の後には、ここ1年で認証されたプロジェクトの認証授与式や、FSCジュニアアンバサダー達による、子供達へのFSC認証についてのワークショップも行われ、大いに盛り上がりました。
更にエコ建築考房では、今後も継続的にFSC認証材の使用を進めていくため、連続プロジェクト認証もアジアで初めて取得しました(FSC-P001978)。連続プロジェクト認証とは、ひとつひとつの建物について審査を受け認証を取得する一度きりのプロジェクト認証ではなく、プロジェクトを管理する能力について評価を受け、認証を維持している間継続的にFSC認証材を使用して建物を建て、それを認証プロジェクトとできるものです。これによりエコ建築考房では今後、FSC認証材を使って建てた建物についての宣伝が更に効果的に行えることになり、認証プロジェクトの増加も期待されています。