森林管理規格の改定について
FSCは、よりユーザー視点に立った森林管理規格(FSS)の構築を進めています。さらに成果志向やリスクベースアプローチの導入により、環境・社会面での完全性を維持しながら、認証取得者や規格策定者の負担軽減を目指しています。
FSCの核心とも言える規格と手順の将来を共に形作るため、ぜひパブリックコンサルテーション(意見公募)へのご参加をご検討ください。
PCI(原則・基準・指標)の改定
PCIの改定は、変化する環境・社会・経済課題に対応し、持続可能で公平な森林管理を実現することを目的としています。今回の意見公募では、改定に向けた方向性の確認や未解決課題の抽出、初期的な解決策に関するご意見を募集しています。
最新情報や背景資料は PCIハブ(pci.fsc.org) にてご覧いただけます。
主な検討事項:
検討事項には以下が含まれます:
- モジュール化とユーザー指向によるPCI構造の合理化
- 変化理論(ToC)に基づく成果志向の導入
- 植生タイプや都市林を含む適用範囲の見直し
- ジェンダー平等や自発的隔離生活を送る先住民族の権利など、社会的要求事項の強化
- 気候変動、生物多様性保全、森林のレジリエンスへの対応
FSC国別要件の策定と改定
森林管理規格(FSS)とリスク評価(RA)を含む FSC国別要件 については、3つの規格と2つの手順を統合し、より合理的な手順(FSC-PRO-60-006 V3-0 EN)へと改定が進められています。
本プロセスは2022年3月にFSC理事会で承認され、2022年9月に開始され、2026年12月31日までに完了予定です。
併せて進められている補足文書:
• FSC-PRO-60-006a V2-0 EN:森林管理規格の構造と内容(現在改定中)
• FSC-PRO-60-006b V2-0 EN:リスク評価の枠組み(2024年7月1日発効)
本改定では、より焦点が絞られた、効率的で適応性の高い枠組みが導入されます。新アプローチにおける主な強化点は以下の通りです:
- 成果志向 – 作業部会は、モニタリング要件を導き、確実に影響をもたらす、3~5つの主要成果を設定
- 効率化 – すべてのFSC国別要件は、主要プロセス、通常プロセス、迅速プロセスの3種類を通じて策定または改定可能とする。さらに策定期間を3年以内に制限し、一貫性と予測可能性を促進。
- リスクに基づくアプローチ – 不適合リスクが無視できるほどの指標は評価対象外とし、作業負荷を軽減。
その他の改善点:
- FSC-PRO-01-001 「FSC要求事項の策定と改定」との整合性の強化。概念策定段階の導入と緊急を要する更新のための迅速化トラックの設置。
- 停滞したプロセス解決メカニズム:非活動的な作業部会メンバーの交代や、異なるプロセスタイプによる再始動など。
詳細はプロセスページをご覧ください。
参加方法
コンサルテーションへのアクセスはコンサルテーションプラットフォームをご利用ください。コンサルテーション期間は2025年12月7日までで、英語・スペイン語・フランス語が利用可能です。フィードバックのポイントを事前にご確認のうえ、効果的にご参加ください。
貴重なお時間をいただきご協力いただき誠にありがとうございます。ご参加いただいた方には、コンサルテーション報告書が公開され次第、メールにてご案内いたします。
元記事(英語)
https://fsc.org/en/newscentre/general-news/shape-the-future-of-responsible-forest-management
