Forest Stewardship Council(森林管理協議会)とそのパートナーである保証サービスインターナショナル(ASI)は、2023年7月にアフロルモシアの取引照合調査を開始しました。この取引照合調査の目的は、世界のサプライチェーンにおける、アフロモシア(Pericopsis elata)とその関連製品の、取引パターンと取引量を特定することです。この取引照合調査の範囲には、アフリカの森林管理(FM)認証取得者4社と、世界中の169のCOC認証取得者が含まれています。

ASIは取引照合調査と並行して、森林インベントリーの不正調査も実施しました。この調査では、カメルーンとコンゴ共和国の3つのFM認証取得者から、2023年11月21日から12月6日までのデータを収集しました。これによりASIは、FM認証取得者が生産した木材の総量と、彼らが販売した認証丸太の総量を比較し、木材の原産地(認証林から来たのか、非認証林から来たのか)を確認することができました。

取引データの分析から得られた主な結果は以下の通りです:

  • FM認証取得者4社すべてが、COC取引先として独自の認証加工ユニットを有しています。この仕組みは国内法に従って作られたもので、森林伐採権所有者は伐採された丸太をその加工ユニット内で加工することができます。その結果、FM 認証取得者は、認証された丸太を直接 COC 取引先に移転しており、FM 認証取得者からCOC 認証取得者への販売実績は無いという報告になりました。
  • サプライチェーンのさらに下流の認証取得者は、FSC100%およびFSC管理木材と主張する製品の販売を報告していました。この不均衡は、原木が直接関連加工施設に運ばれているためか、あるいは非認証材が FSC 認証のアフロモシアのサプライチェーンに入り込んでいる可能性を示しています。
  • 認証書取得者が報告した購入量の大部分をFSC 管理材占めていました。
  • FSC 規格では、認証書取得者が非認証組織に製品を販売する際、FSC管理木材の主張をすることを認めていないにもかかわらず、そのような販売が行われており、FSC のCOC認証規格(FSC-STD-40-004-V1、5.6 項)に違反しています。
  • FSC 認証のアフロモシアの樹種が、認証範囲に含まれていないにもかかわらず、取引している認証取得者もいます。

取引照合調査の次の段階である取引調査において、ASIは取引照合調査の第一段階で明らかになった潜在的な数量の不一致を検証します。ASIはまた、信頼性リスクが特定された特定のサプライチェーン群について、より詳細な調査を実施します。取引照合調査の詳細については、こちら(英語)をご覧ください。

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