ウクライナの状況を受けて発行された一連の指針

ウクライナの認証取得者が認証を維持できるよう、FSCはいくつかの特例と解釈を発行しました。これらの文書は、現地での監査ができない状況にある場合や、審査員の安全と健康が保証できないリスクのある地域での移動が求められる場合に適用されます。特例にとは例えば、審査の延期や認証機関によるリスク評価で低リスク状況であると確認された場合の遠隔審査またはハイブリッド審査の実施を認めるものが含まれます。一連の特例と解釈はこちらにまとめられています(英語のみ)。

ウクライナの武力紛争下にある地域の認証の一時停止

ロシアによるウクライナへの侵攻が続いていることを受け、FSCはウクライナの管理木材ナショナルリスクアセスメントを改訂しました。

武力紛争地域における主なリスクは以下の2点であると特定されています:

a. ウクライナの法律の執行ができないことによる違法伐採のリスク

b. ロシア軍隊が自由にウクライナの森林を活用できる状況による紛争木材のリスク

これらのリスクは回避・低減が難しいため、ウクライナの武力紛争下にある地域の木材は管理木材として調達できなくなります。

今回のナショナルリスクアセスメントの改訂は、最近発行されたFSC-ADV-60-002-01に基づき行われ、その結果FSC-ADV-60-002-01に基づき、ウクライナの武力紛争下にある地域のFM認証とCoC認証は、ナショナルリスクアセスメントの改訂承認日から30日以内に一時停止されます。ナショナルリスクアセスメントの改訂承認日が2022年4月4日なので、認証の一時停止は、2022年5月4日までに行われます。

武力紛争下にある地域を特定することは、戦争の予測困難な状況を考慮すると簡単ではありません。FSCは、認証機関や認証取得者が可能な範囲で評価をすることを求めます。

評価のために役立つ情報源については元記事で紹介されています。

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