EUDR(EU森林減少フリー製品に関する規則)のような規制要件の強化や、責任を持って生産された製品を求める市場の圧力は、農業や林材業に関わる企業、認証制度、生産者に深刻な課題を突きつけています。リスク情報アライアンスは、さまざまなパートナーとともに、信頼できるリスク評価を開発し、維持することでEUDRに限らず、日用品全般にわたる信頼できるリスク評価を提供します。革新的かつ協力的なアプローチを通じて、アライアンスは、企業秘密にならない範囲のリスクデータの共有を奨励し、企業や持続可能性システムが直面する複雑でコストのかかる状況を切り開くことを目的としています。

プリファード・バイ・ネイチャーのRegulatory Impact Programme DirectorであるDavid Hadley氏は次のように述べています。「歴史的に、企業、認証制度、その他の利害関係者は、リスクを評価するために個別に取り組んできました。これまでのように協調をしない場合、同じ指標について異なる結論に達し、時間、資源、潜在的な影響を浪費することは容易に想像できます。」

FSC事務局長のKim Carstensenは次のように述べています。「このアライアンスは共通の言語を作り出し、林業と農業における企業、規制当局、利害関係者が同じ目標に向かって効果的に活動できるようにします。より多くの組織が貢献すればするほど、その影響は大きくなります。」

リスク情報アライアンスは、主要資金提供者であるスイス経済事務局(SECO)から支援を受けているISEALイノベーション基金の助成金を受けています。ISEALイノベーション基金は、ISEAL会員が力を合わせて、持続可能性に関する重要な課題に対する意欲的な新しい解決策を模索することを支援するものです。助成金は持続可能なバイオマスプログラムとプリファード・バイ・ネイチャーに授与され、2025年末までの2年間をカバーします。SBPとプリファード・バイ・ネイチャーは、この助成金と同額を負担する予定です。

持続可能なバイオマスプログラムのCEOであるCarsten Huljus氏は次のように述べています。「この資金援助は、質の高いリスクデータの収集と共有において極めて重要な役割を果たします。私たちは、プリファード・バイ・ネイチャーやその他の団体と協力し、前向きな変化をもたらすことができることに興奮しています。」

アライアンスの初期開発を先導する運営グループが設立されたことで、他の組織にも迅速に活動を広げ、今後より広範な利害関係者の輪を広げていくことが期待されています。

持続可能なバイオマテリアルに関する円卓会議の事務局長であるElena Schmidt氏は次のように述べています。「RSBは、責任を持って生産された製品を求める規制要件と市場からの圧力の高まりという課題に対応するための協力の呼びかけを支持します。リスクベースのアプローチをとることは、RSBの理論と実践に深く組み込まれているため、リスク情報アライアンスの設立を心強く思っています。私たちは、リスク情報を共有し、共にバイオベースおよび循環型経済への移行を推進するこの団体連合に参加できることを誇りに思います。」

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