この度、環境・社会・経済バランスの取れたワーキンググループ(作業部会)による妥協のない作業によって、FPICガイドラインが改定されました。FPICガイドラインの初版は2012年に初めてのガイドラインとして公開されました。そして初版を用いる中で得られた経験や事例を今回の改定版に反映しました。改定版には、より幅広い地理的な範囲で得られた現地の経験や、認証取得者、権利保有者の異なる視点が反映されています。また国内FM規格策定グループのための指示も含まれています。認証機関は、このガイドを審査において参照することが推奨されます。

FPICガイドラインは、先住民族または地域社会が、法的、伝統的または慣習的な権利を持つ土地で林業を行う組織にとって必要不可欠です。FSC規格では、原則3および原則4においてこのような権利を持つ関係者を適切に関与させながら施業を行うことを求めた責任ある森林管理の方法が示されています。FSC認証取得者は、これらの権利を侵害するようないかなる施業についても明確にし、FPICを適切に実施し、最終的にFPIC同意を得ることでこれらの権利を保証しなければなりません。FSCは、認証取得者が林業活動を行いながらも先住民族と地域社会の権利を尊重することをより一層推し進めるために、FPICガイドラインの改定版を公開できたことを誇りに思います。

FPICワーキンググループの多大なる貢献、彼ら、彼女らを支えてくれたすべての方々、そしてパブリックコンサルテーション(意見公募)を通じて貴重な意見を寄せていただいた方々に感謝を申し上げます。環境保全の点から見ても適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を世界に広めるというミッションに向けた節目となる本文書の作成に関わったすべての方々を誇りに思います。

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