ASIによる決定は202351日に発効します。ASIでは状況が改善され次第、ロシアにおける活動の可否を再度評価する予定です。

ASIによって実施されたリスクアセスメント結果によると、主な理由はロシアにおける監査活動に携わる人員の安全を保証することが出来なくなっていることによって、信頼性のリスクが高まっているというものです。またアクセスの制限や制裁によってロシアにおける活動が難しくなっているという事情もあります。ロシアにおけるASIによる監査活動が終了することに伴い、認証機関はロシアでFSC規格に基づく審査をする資格を失います。

昨年FSC理事会は、武装勢力による暴力が起こった直後にロシアとベラルーシの認証材の取引を一時停止しました(詳細はこちら)。この時に一時停止された認証は12か月の期限を経て202348日を最後に取消されます。

FSC、ロシアのFM認証を維持することが出来ないことについて非常に残念だと感じています。一方で高い保護価値(HCV)や手つかずの原生林景観の保護に向けた努力を続けたいと考えています。ロシアによる侵略が始まる前のこれらの森林の状態をベースラインとして、FM認証が不在となった中で責任ある森林管理が継続しているのかを評価したいと考えています。FSC、本来手つかずで残されるべきHCVが転換されてしまうことを許しません。

またFSC、ロシアで誕生している他の自主的な認証制度については一切認めていません。一方、持続可能な森林管理のためにFSC同等の厳しい要求事項を用いて、ミッション達成のために利害関係者と協力をして活動する組織を邪魔するつもりもありません。FSCはロシアにおける持続可能な森林管理が尊重され支持されることを祈っています。

FSCロシアに所在するFSC国際会員、森林所有者や価値を共有している企業との関係を継続していきます。そしていつかこれらの関係性がロシアにFSC認証を復活させることにつながると信じています。

FSCは長引く危機によって世界中の認証取得者のサプライチェーンが影響を受けていることを認識しています。このギャップを埋めるためにパートナー企業やFSC会員と一緒に戦略的な活動を行っていきます。

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