以前こちらのニュースでお知らせした通り、中核的労働基準を組み込むためのCoC規格(FSC-STD-40-004及びFSC-STD-20-011)の改定に関するコンサルテーションが2度実施されました。
この度、CoC規格の改定が承認されたことによって、認証機関による審査・監査の中で確認がされる社会面の要求事項として中核的労働基準が含まれました。つまり世界中の約45,000のCoC認証取得者は、労働者の権利を尊重することが義務となります。消費者にとっては、FSC認証製品が人権(労働者の権利)を尊重している企業によって製造されていることを意味します。
FSCの中核的労働基準の要求事項には、児童労働の禁止、強制労働の禁止、雇用及び職業における差別の撤廃、そして結社の自由と団体交渉権の尊重が含まれます。
FSC国際事務局の労働問題マネージャーであるPaul Opangaは次のように述べています。「2021年という年は、国連が「児童労働の根絶のための国際年」と宣言をしている年です。このような年にFSCの中核的労働基準をCoC規格に組み込むことで、児童労働の根絶に貢献できることを喜ばしく思います。また今回の決定は、FSCのCoC制度においても労働者の安全と労働環境を向上させるためのFSCのコミットメントでもあります。」
今回の規格改定までには、FSC会員間の長年にわたる議論がありました。様々な会員が労働者、企業代表、その他の利害関係者として交渉に参加をした上で、新たなルールが定められました。ILOの中核的労働基準に基づく一般基準と指標を、認証機関が審査可能な要求事項として落とし込むために、テクニカルワーキンググループ(作業部会)が結成され、このワーキンググループメンバーの総意として、新たなルールがFSC理事会に提出されました。
FSCは、ワーキンググループメンバーとして多大な貢献をしてくれた、次の方々に感謝します:
Apolinar Z. Tolentino、Jeanette Clarke、Joana dos Guimarães Sá, Renato Pasqual、Patrick Spencer、Stefan Marculewicz。
具体的な要求事項の詳細については、後日公開される改定CoC規格(FSC-STD-40-004及びFSC-STD-20-011)をご覧ください。
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