Hontelez氏は市民社会団体や、ビジネス業界団体、地方自治体等、全ての主要団体を代表して提言を行いました。彼は、違法伐採木材の取引を含む、野生動物の違法取引を排除するためには木材の原産国における対策だけでなく、サプライチェーンや最終消費者を通じての対策も必要であることを強調しました。
原産国には効果的な法律の施行や、社会的、環境的に違法な調達や採取への対応が求められますが、野生生物の違法取引への需要が続く限り、これらの対応が十分になることはないでしょう。
それゆえに、Hontelez氏は消費国に対し、違法な取引による製品や、本来は違法であるものを合法かのように見せかけた紙、家具、木製パネル等の製品の輸入使用に対するアクションを強化するよう呼びかけました。
EUやアメリカ、オーストラリアで施行されている、違法伐採木材やそのような材を使用した製品の輸入を規制する法律はひとつの方法です。一方、実際にこのような規制を効果的に実施することはまた別の話であり、多くの国での取組みは十分ではありません。さらに言えば、産業界には原料の由来を明らかにするためにデューデリジェンスを行う責任と義務があります。
Hontelez氏は政府に対し、最低でも彼らが調達する全ての製品に関して、合法性の確認を要求し、FSC認証やMSC認証等の有効な認証制度を利用して、正しい例を示すことを呼びかけました。また彼は、合法性は持続可能性と同等では無く、持続可能性は上記の認証制度の付加価値として得られるものであり、また合法性は持続可能性への最低条件であることを強調しました。
背景
国連環境総会は、UNEP(国連環境計画)の新しい組織です。国連の全メンバーにより、今後のUNEPの役割し決定し、世界的に重要な環境問題を議論することを目的としています。
ハイレベルセグメントの公使達が懸念している二つの問題の内、一つはアフリカで急激に増加しているゾウやサイの捕獲を引き金とした野生生物の違法取引です。しかしUNEPによれば、その全体像は、環境や社会面への被害だけではなく、原産国に安全問題や年間480億から1530億USドルの経済的打撃をももたらしていることがわかります。
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コンタクト:John Hontelez j.hontelez@fsc.org
