今回のASIによる調査は、FSC認証サプライチェーンに非認証バーチ(カバノキ)合板が入り込んでいるという複数の苦情申し立てを受けて開始されることになりました。FSCはこの決定を支持しています。
取引情報調査の第一段階である情報収集と分析は2023年9月から2024年3月にかけて行われる予定です。まず、オーストリア、日本、カザフスタン、ラトビア、ニュージーランド、トルコに所在する78社の認証取得者の取引データが収集されます。分析の結果、他の国の認証取得者から特定の取引データを収集する可能性もあります。今回の取引情報照合調査を通じて、ASIは不正表示の可能性を確認することに加えて、FSC認証バーチ(カバノキ)合板の原産地を特定する予定です。
ASIは、ヨーロッパシラカンバやオウシュウシラカンバと呼ばれるBetula pubescensやBetula pendulaを含むカバノキ属を認証範囲に含む認証取得者からの取引データを収集します。対象となる認証取得者は、バーチ(カバノキ)合板の取引データや合板製造に用いられるバーチ(カバノキ)丸太や単板の取引データの提出を求められます。対象期間は2022年7月から2023年6月です。
取引データの分析後、ASIはリスクが高いことが確認されたFSC認証バーチ(カバノキ)合板サプライチェーンがあれば、更なる詳細な調査を行います。
FSC認証バーチ(カバノキ)合板サプライチェーンの信頼性が不正表示のような詐欺行為によって失われないよう、ASIは今回の調査を決定しました。FSC認証規格に対する違反が確認された場合、動かぬ証拠がある場合、FSCは対象認証取得者の商標ライセンス契約の取消しを行い、制度からブロックをするなど、厳しい措置を取ります。
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