FSCは、世界のチーク材市場における不正行為に関する複数の報告を受けたことから、調査の開始を決定しました。
今回のFSC認証チーク材(Tectona grandis)に対する取引情報の照合には、すべての製品タイプが含まれます。第1フェーズでは55か国に所在する511社の認証取得企業が2021年1月から12月の取引情報の提出を求められます。今回の調査の範囲には100万ヘクタールを超える認証林と441社のCoC認証取得企業が含まれます。
FSCの信頼性保証に関する取り組みを行う上でのパートナーであるASI(Assurance Services International)が、収集された取引データの分析を行います。2023年の第1四半期には、分析結果の中間報告が行われる予定です。この結果、高リスクであることが示されたサプライチェーンがあれば、ASIによる更なる取引情報の照合調査が行われます。
チークは、市場での取引価値が非常に高い樹種です。世界中で違法に伐採されたチークが大きな問題として様々な環境NGOやメディアによって報じられています。2021年にはEU木材規則の規制当局がチーク製品を扱うヨーロッパの企業に対して法的措置を取ったこともあります。
FSCとASIは、FSC認証チーク製品に関していくつもの問い合わせを受けました。FSCは、FSC認証チークサプライチェーンの信頼性が、違法伐採によって脅かされていないことを確認するために、ASIと協力して積極的かつ包括的なFSCチークサプライチェーンの調査を行うことを決定しました。調査の結果、FSC認証規格に違反していることが判明した認証取得者が確認された場合、FSCは断固とした措置を取る予定です。
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