第9回目となる今回は、「森林と生物多様性の交渉の最前線」をテーマに、3人の登壇者を迎え、生物多様性保全に関する国際的議論や現場での取り組みなどの発表の後、その課題などについての議論が交わされました。
1人目の登壇者である東京大学教授の香坂先生は、長年生物多様性に関する国際議論に加わって来られ、昨年12月に行われた生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)にも参加されました。その経験から、COP15の様子、昆明・モントリオール生物多様性枠組の内容、そこに至る交渉の道筋等を説明されました。
続く2人目の登壇者は国際企業IKEAのグローバル林業マネージャーのMikhail Tarasov(ミカエル・タラソフ)氏。自社のサプライチェーンの枠を超えて、責任ある森林管理を社会の標準にしようという目標を掲げ、様々なパートナーと協力しながらFSC認証やリサイクル材の調達を確実に進めてきたIKEAの取組を紹介されました。
パネルディスカッションでは東京大学准教授の尾張先生も交え、生物多様性という概念を定量化しモニタリングすることの難しさ、それについての課題や最先端の技術により開けてきた可能性など、熱い議論が繰り広げられました。
本勉強会には195名の方にご参加いただき、大変盛況のうちに終了いたしました。
セミナーで使用されたスライド(一部編集済み)は以下からダウンロードいただけます。
「責任ある森林管理のための勉強会」は、全国のFM認証取得者や、FSC認証木材に関わるCOC認証取得者の皆様をはじめ、FSC認証にご関心のある皆様を対象に、責任ある森林管理に関する有用な情報を提供するために企画しているオンラインセミナーです。
FSCジャパンでは、今後も様々なテーマでセミナーを開催する予定です。