以前の取引情報の照合調査によって確認されたFSCに対する高リスクとして、桐サプライチェーンに関するFSCアドバイスノートADVICE-40-004-20が2021年5月7日に発効しました。今回の取引情報の照合調査は、本アドバイスノートがFSC認証桐サプライチェーンに対して効果を発揮しているのかを確認するために実施されます。
取引情報の照合は、FSCとASIが協力をして、対象期間における特定の製品タイプや製品グループを扱う、または特定地域に所在する認証取得者による不適合、特に虚偽表示について調査をするものです。
今回の2回目の取引情報の照合は限定的であり、桐(Paulownia spp)から作られたあらゆるタイプの製品の取引を行う67社の認証取得者が対象です。23か国にまたがる調査ですが、FSC認証桐サプライチェーンに関わる企業数が最も多い中国に特別な焦点が当てれています。
調査の第一段階であるデータ収集と分析では、FSCとASIによって、継続的なモニタリングによって特定された信頼性リスクが把握されており、対応されているかが確認されます。初期調査結果は2023年第1四半期に公開される予定です。
2019年にFSCとASIはFSC認証桐サプライチェーンに対して1回目の取引情報照合調査を実施しました。この調査では2018年から2020年の間にFSC認証製品として桐を販売したFM(森林管理)認証取得者がいなかったことが判明しました。FSCとASIは非認証桐製品を認証製品として販売していた企業によるFSC認証要求事項の組織的な違反を確認しました。この結果、関わった企業はFSC認証及び商標ライセンスの取消しや一時停止または更なる調査という措置を受けました。
制度のブランド価値や信頼性を守るために、FSCとASIは桐に関するアドバイスノートを発効しました。アドバイスノートには以下のように書かれています:
2021 年 8 月 1 日から、組織は製品グループ一覧に桐または桐を含む製 品を含めてはならず、また桐を含む製品の販売またはラベリングをし てはならない。唯一の例外は、組織が FSC 表示を伴う桐について、証 拠書類によって、原産地の FSC 認証森林管理区画まで追跡できる場合 である。
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