こちらのニュースでお知らせした通り、FSCでは桐サプライチェーンにおける調査を行ってきました。その結果、非認証桐製品を認証製品として取引していた複数企業が確認されたため、これらの企業に対する各種処置を決定しました。措置には商標ライセンスの取り消しまたは一時停止、あるいは更なる調査が含まれます。

これらの措置を通じてFSCは、木材及び木材製品の責任ある調達の象徴であるブランドの信頼性を守ることを最優先しているという姿勢を示しています。懸念される違反を徹底的に調査することで、FSCはFSCラベルを誤用している企業が、ラベル誤用を停止するかそうでなければ罰則を受けることを保証しています。

ASIによる桐製品の取引に関わっていたFSC CoC認証取得企業の調査によって、4社が非認証桐材として調達して木材をFSC認証材として販売していたことが判明しました。このうち3社の認証は現在一時停止され、1社の認証は取り消されました。その他の企業に対する更なる調査が継続しており、今後罰則を受ける企業が増える可能性もあります。

一時停止中の企業は、不正行為を是正するための具体的な行動を開始しない限り、すぐに認証が取り消されます。一時停止中の企業は、不正行為の防止体制が整うまではFSC商標使用やFSCライセンス使用ができません。今回の調査によって認証が取り消された、またはこれから取り消される企業は、FSC制度から排除され、今後もFSCライセンスの下で製品の取引を行うことが認められなくなります。

認証取り消し企業:

  • Dongming Sanxin Wood Industry Co., Ltd: FSC-C126740

認証一時停止企業:

  • Shandong Longsen Woods Co., Ltd. FM/CoC: FSC-C109378
  • Shandong Longsen Woods Co., Ltd. CoC: FSC-C151540
  • Dongming Jiuxin Trading Co., Ltd: FSC-C145704[b][/b][i][/i][u][/u][s][/s]

桐製品サプライチェーンについて誤ったFSC表示が使用されているリスクが確認された結果、FSCでは2019年2月に桐サプライチェーンにおける取引情報の照合を実施することを決定しました(詳細はこちら)。

取引情報の照合とは、特定の製品タイプ、製品グループまたは特定の地域を対象に一定期間の取引データを比較検証するというものです。今回の取引情報の照合では、2018年の選択されたすべてのFSC認証桐製品取引について、販売者と購入者の取引データが照合されました。ASIは、2019年9月にFSCに対して取引情報の照合の分析結果の初回報告書を提出し、更に認証取得者からのデータ収集と分析を継続しました(詳細はこちら)。

FSCでは、本調査について継続して情報を更新していきます。

桐は東アジアに自生するいくつかの早生樹の総称です。軽い材質に特徴があり、中国北部で人工林として管理されています。その材は多様な使われ方をしており、家の部材、スポーツ用品、家具、楽器などに使われています。

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