FSCミックスに混ぜても良いとされる管理木材について、2011年の総会での決定事項に(動議番号51)より各国におけるナショナルリスクアセスメント(NRA)が作成されることになりましたが、この度日本のNRAが2014年8月4日付で承認されました。日本のNRAの文書は、こちらからご覧いただけます。また、各国のリスク評価の状況については、こちらからご覧いただけます。
このNRAは、容認できない由来の5つのカテゴリーについて、日本を47都道府県もしくは必要に応じてより細かい地域に分けて調査を行い、リスクのレベル(低リスクまたはリスク未特定)を評価したものです。承認されたNRAでは、北海道地域における伝統的及び市民権が侵害された地域からの木材(カテゴリー2)についてリスク未特定、また奄美群島以南の南西諸島における高い保護価値が脅かされている森林からの木材(カテゴリー3)についてリスク未特定とされましたが、それ以外の地域、カテゴリーは全て低リスクと評価されました。
このNRAは管理木材規格FSC-STD-40-005によって認証を受けているすべての組織に適用が義務付けられており、これはこれまで組織独自で行ったリスク評価に優先するものです。承認されたNRAは即日発効しますが、ADVICE-40-005-09の規定により、このNRAを認証取得者が自身の管理木材調達手順に含めるまでに最大12ヶ月の猶予期間があり、今すぐの対応は必要ありません。以前のご案内通り、2014年の監査で既に管理木材の調達に関して認証機関から評価をされている認証取得者は、その結果は2015年の監査まで有効です。
このNRAは従来の管理木材規格に基づくものですが、管理木材のリスク評価に関する規格自身も現在改定中であり、2014年10月には管理木材調達のための新規格(FSC-STD-40-005 V3-0)が公開される予定です。この中で今回承認されたNRAの扱いについても規定される見込みです。その後2,3年にわたり、段階的に新規格に基づくリスク評価が導入され、2017年末までには新規格に基づくNRAの最終版が発表される予定です。
管理木材の規格、リスク評価の更新状況について、今後も継続的にFSCジャパンのウェブサイトでお知らせしていきます。
承認された日本のNRAの文書はこちら(日本語参考訳・英語)からダウンロードできます。
