昨年の秋からOCPチームは、OCPプロジェクトをFSC戦略計画に沿うように拡大し、他のFSC内での活動とリンクさせるための検討をしてきました。その結果、FSC上級マネージメントチームおよび理事の承認を受け、サプライチェーン統合プログラムが生まれました。
このプログラムは商標を用いた広告宣伝、CoC認証の効率化、不正確な取引情報によるリスクの低減、認証データベースの情報の質の向上等を目的として、部署やネットワーク横断的に実施されるものです。OCPも目的達成のためのプロジェクトの1つに位置付けられ、戦略計画の下で他のプロジェクトと協力しながら進められます。サプライチェーン統合プログラムは、幅広い利害関係者が考えるFSC制度が質を高めなければならない分野に焦点を当てています。
このプログラムでは下記の通り、2つの重要分野に対して合計8つのプロジェクトが用意されています:
重要分野A. FSC制度における不正確な取引情報に対応する。
- CoC制度における不正確な取引情報に対応
- 利用価値のあるツールとしてOCPを完成させる
- 認証データベース質向上プロジェクト
- 中国における誠実性プロジェクト
- 遺伝子検査
重要分野B. 商標サービスプログラムとCoC認証を顧客志向に基づき変革する。
- 技術の活用を通じてCoC管理要求事項を軽減する
- 顧客志向と結果に焦点を当てることでCoC認証を効率化する
- FSC認証製品のプロモーションの機会を増やすためにFSC商標方針を修正し、ツールを開発する
サプライチェーン統合プログラムの詳細は下記からダウンロードできる資料をご覧ください。
FSCでは木材のすり替えを見破り、制度の信頼性を高めるために遺伝子組換え検査を実施しています。これにはFSCが考えるリスクの高い地域や製品に対するFSC主導の検査に加え、利害関係者が懸念を持つ製品の検査も含まれます。国ごとに年間で5件までは認証製品に対する検査費用をFSC本部が負担いたしますので、疑わしい認証製品を見つけ、検査を希望される場合はFSCジャパンまでご連絡下さい。
FSC認証製品のプロモーションの機会を増やすためのFSC商標方針の修正とツール開発についての補足
現在のCoC制度では、最終製品を販売する小売店の1つ手前までCoCが繋がっていないと最終製品をFSC認証製品としてプロモーションできません。つまり、小売店の1つ手前がたとえ最終製品の仕入販売のみを行う流通業者で、加工をする余地がない場合でも、この流通業者もCoC認証を取得しなければいけませんでした。
FSCでは現在、この流通業者がCoC認証を取得しないでもFSCラベル付きの最終製品をFSC認証製品としてプロモーションできるようにするための方法を検討すべく、OCPを利用したパイロットテストを開始するところです。
