【プレスリリース=ボン(ドイツ)2013年5月21日】森林管理協議会(FSC)国際理事会は、林産物業者ダンツァーグループとの関係断絶を遺憾ながら断固として決定した。これは、苦情パネルによる調査で、2011年にコンゴ民主共和国でFSC連携に関する方針に反する活動を行っていたダンツァーグループの前子会社SIFORCOが、いまだにダンツァーグループの一員であると明らかになったことが根拠となっている。関係断絶とは、企業とのすべての契約関係を絶つことであり、FSCが課すことができる最も厳しい制裁措置である。
キム・カルステンセン、FSC国際事務局長は「分析するのに数カ月を費やしたこの事例について、苦情パネル全会一致の提言を理事苦情解決委員会も確認し、それに基づき、理事会はダンツァーがFSCの連携に関する方針を侵害しているとの決定を下した。ダンツァーグループとの関係を続けることは、FSCの信頼性と評価を明らかに危険にさらすものだった」と語った。
グリーンピースが提出した正式の苦情(SOFORCOがコミュニティーの人権侵害に関与している)が元で今回の関係断絶に至った。ダンツァーグループとグリーンピースは、SIFORCOがコンゴ・ヤリシカ集落とその周辺のコミュニティで2011年に発生した森林のコミュニティーの人権侵害に関与していたことを、苦情処理委員会を構成する専門家と共に合意した。
「私たちは、FSCのシステムに厳しい風評被害を及ぼす可能性がある状態で関係断絶を課すFSCの権利を尊重する。」とダンツァーグループのCEOであるハンス・ヨアヒム・ダンツァー氏は言う。さらに「このことは私たちの財務に実質的に重大な影響を及ぼす。私たちはFSCによって定義される責任ある森林管理の原則を信じる。そして、FSCが認める第三者機関による関係修復の為の確認が取れた後で、出来るだけ早い関係修復を求めるだろう」と付け加えた。
さらにFSC理事会は、ダンツァーグループがヤリシカのコミュニティに対する義務を完全に遂行し、第三者機関の監査がSIFORCOが違法伐採活動に関与していないことを実証するまで、現在Group Blattner Elwynの所有になったSIFORCOに新しいトレードマーク契約を与えないことを追加決定した。
ダンツァーグループは世界でもっとも大規模な化粧板メーカーの一つであり、北アメリカの広葉樹材メーカーのトップ10に入る。この決断はダンツァーの子会社であるIFOが管理するコンゴ盆地最大のFSC森林管理認証にもまた影響をあたえるものである。
詳細は国際事務局のページをご覧下さい。https://ic.fsc.org/newsroom.9.386.htm
