森林管理協議会の事務局長である、キム・カルステンセンは「このストーリーはFSC認証の厳格性と真の価値をよく表している。」と述べています。 また、「我々はDanzerグループの復帰を歓迎する。また、今では彼らがコンゴ盆地における正しいFSC認証の運営とは何かを心得ていると確信している。今後数年に渡って、ヤリシカやその周辺地域の人々に前向きな影響を与えてくれるだろう。」と付け加えました。
2013年5月21日、FSCは、苦情処理委員会による徹底的な調査により、過去にDanzerの子会社であったSIFRICOが、コンゴ共和国のヤリシカのコミュニティにおいて、容認できない警察の活動に間接的に関与していたということが発覚した後、Danzerとの関係を断ちました。苦情処理委員会は、グリーンピース・インターナショナルがFSCの苦情処理手順を踏んでSIFORCOと過去その親会社であったDanzerグループに対し苦情申し立てを行った後に組織されました。
関係断絶はDanzerとその全ての子会社がFSC認証を失うことを意味しました。
FSC国際理事会がDanzerとの関係断絶を決定した直後、DanzerはFSCと関係復活のための要求事項を含む覚書を交わしました。2014年2月、Danzerが覚書の要求を満たしているかどうか、森林で生活する人々の権利を支援するNGO団体Forest Peoples Program (FPP)による第三者確認が、コンゴ共和国のヤリシカと、コンゴ共和国におけるDanzerの子会社であるIndustrie Forestière d’Ouesso (IFO)で実施されました。この過程で、IFOとSIFORCOでのFSC認証の運営における問題点が洗い出され、FPPはそれぞれの地域に対して状況改善の為の推奨事項を明確にしました。2014年7月、FSC国際理事会は、FSCとDanzerグループの関係断絶を解消するための最終手順を示すロードマップを承認しました。
ロードマップの要点は以下の2点です:
- コンゴ共和国のヤリシカ・コミュニティに対し、メディカルセンターと学校を設立する義務を果たすこと。さらに、ヤリシカ周辺のコミュニティにもメディカルセンター及び学校の設立が求められる。
- Danzerの子会社であるIndustrie Forestière de Ouesso (IFO)は、FPPの推奨事項を元に、地域参加型のマッピングに関する手順書と、コミュニティの事前に十分な情報を与えられた上での自由意思に基づく合意(FPIC)と慣習的な土地利用の権利を守るプロセス、コミュニティに直接的な利益をもたらす仕組み作りを行うことに関して手順書の修正を行うこと。関係回復の過程の一部として追加された紛争解決の手順書は、特に土地と資源に関する紛争へ対応するよう内容を充実させること。
最近のForest People Programの調査では、現在DanzerはFSCにより求められた全ての要求事項を満たしたことが確認されました。一方でFSCはDanzerとの関係回復はコンゴ共和国でDanzerグループの影響を受けるコミュニティの同意を得ることを絶対条件としています。
確認調査を率いるFPPアフリカ地域コーディネーターであるジョン・ネルソンによれば、コンゴ共和国におけるDanzerの関係回復のための過程を通じた運営体勢の変化は、他のコンゴ盆地の認証取得者が目指すべきベンチマークを作ったとコメントしています。
関係断絶の解消はIFOのFSCの会員資格を回復し、FSCと新たに商標ライセンス契約を結び、FSC認証再取得への第一歩を踏み出すことを意味します。
Danzerグループは世界で最大の化粧板メーカーの一つであり、広葉樹材産出では北米のトップ10に入ります。
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