この度、FSCはASIによる木炭生産者の調査結果を受け、11社のCoC認証取得者の認証を一時停止しました。調査によると、これらの企業による不適合製品の販売や、FSCの監査の仕組みから巧妙に逃れている実情が明らかになりました。
背景としては、この地域において多くのCoC認証取得者が認証取得後に、最初の年次監査よりも前に認証を放棄していたことから、ASIとFSCがこれらの企業の調査を行いました。
調査では、一連の取引情報の照合を通じて、FSC認証木炭サプライチェーン上での取引量の不一致を検証することや、誤った取引情報や不適合製品の発生について確認をしました。また、FSCによる鑑識技術を用いた試験やASIによる事例調査も行われました。
この調査によってASIは、認証をすぐに放棄した企業間の取引やこのような企業のみから購入をしている認証取得者のパターンを発見しました。そして1万8千トンを超える不適合製品がFSC認証製品として流通業者や小売店に販売されたことが明らかになりました。
この件が明らかになったことを受け、FSCではすぐに対象企業のFSC商標ライセンス契約を一時停止し、FSC認証製品としての販売ができないようにしました(詳細はこちら)。
ASIによるウクライナでのCoC認証取得者の詳細な調査は10か月にわたり行われ、その結果以下の11社の認証が一時停止されました。
• Private entrepreneur (PE) Trotsenko Andrii (Trotsenko Group) (FC-COC-804317)
• Grill Meister (FC-COC-804614)
• RONDI LLC (NC-COC-026664)
• Derevno Vuhilnyy Alliance Ltd (FC-COC-804590)
• FОP STRILTSOVA LARYSA (Striltsova Group) (FC-COC-804515)
• Eco Grill Plus LLC (FC-COC-804863)
• Wood Energy Exports Plus (FC-COC-001132)
• PAVLINTIME LLC (FC-COC-804801)
• ALT-STAR UKRAINE LLC (FC-COC-804852)
• Woodtrend LLC (FC-COC-804892)
• Limited Liability Company “Holzland” (NC-COC-053462)
現在、FSCでは影響を受ける小売店に連絡を取り、サプライチェーンから不適合製品を排除するよう働きかけています。
今回認証が一時停止された企業は、不適合製品に関して是正を行い、今後は正しくFSC製品を販売する体制が整った根拠を示すまで認証の再開はできません。期限内に対応がされない場合、FSCはこれらの企業の認証を取り消します。
FSC要求事項を誠実に順守しない企業に対し、FSCは調査の手をゆるめません。
本件について、関係者にはASIとFSCから進捗があり次第連絡されます。
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