小規模林家やコミュニティ林にとって、FSC森林管理(FM)認証は依然として高いハードルがあります。小規模・低強度管理林(SLIMF)やグループ認証といった枠組みも存在するものの、とりわけ熱帯地域ではこのような森林所有・管理形態におけるFSC認証の普及はなかなか進んでいません。
継続的改善手順(FSC-PRO-30-011)は、世界の小規模・低強度管理林(SLIMF)やコミュニティ林がFSC認証をより利用しやすくするために開発された柔軟な枠組みです。認証規格への部分的な適合から始め、計画的に改善を重ねることで段階的に完全適合を目指します。最初の認証サイクル(5年間)を通じて行動計画を策定し、その計画に基づき要求事項を段階的に実施し、最終的には完全な規格適合へと導く仕組みです。
本手順は2022年に初めて導入されましたが、このたび2025年10月10日発効予定の1-2版について、日本語参考訳を公開しました。小規模あるいは低強度で森林を管理されている皆さまに、ぜひご活用いただければ幸いです。