EUDR対応FSCアラインド認証は、FSC EUDR対応モジュールおよびFSCリスクアセスメントの枠組み、およびこれらの変更の運用を可能とし、転換に対処するための指針の意図に沿うものにするためのシステム全体の変更から構成されています。これらの要求事項の適用が開始されることにより、FSCの認証制度は、法令が進化し続ける中でも堅固かつ有用であり続け、信頼性を保つことができるのです。リスクアセスメントの枠組みとその他のシステム全体の変更は、EUDRの影響を受けない認証取得者にも適用されます。
 

FSC EUDR対応モジュール

この新しく自主的な追加的モジュール、FSC-STD-01-004 FSC EUDR対応モジュールは、森林管理(FM)、CoC、管理木材認証の要求事項や認証機関への認定要件に追加の要求事項を加えることで、EUDRへの準拠をサポートします。このモジュールは、EUDR対応のためにFSC認証の上に何をしなくてはならないか考える手間を省き、EUDRの厳しい要求事項を満たすためにFSC認証を利用する企業をサポートするように設計されています。このモジュールでは、FSCリスクアセスメントの枠組みを用いた徹底的なリスク評価の実施、透明性の高いサプライチェーン文書の維持を通して完成される強固なデューデリジェンスシステムの骨組みが用意されています。

このモジュールはFSCドキュメントセンターのこちらのページからダウンロードできます。(英語原版)

EUDR対応モジュールの詳細はこちらからご覧いただけます。(英語原版のみ)
日本語参考訳は下からダウンロードいただけます。

FSC-STD-01-004 V1-0 EN FSC EUDR対応モジュール日本語参考訳240718.pdf
PDF, サイズ: 1.67MB

FSCリスクアセスメントの枠組み

FSCリスクアセスメントの枠組み(FSC-PRO-60-006b)は、環境・社会・経済のバランスを考慮した徹底的な改訂プロセスを経てこの度発表され、EUDR対応モジュールのユーザーとリスクアセスメント作成者に対して即時有効となります。改訂作業は2021年に開始され、EUDRとの整合により更に強化されました。この新しい枠組みは、企業が森林由来の原材料の調達リスクを評価し、軽減するための包括的なツールを提供します。

FSCリスクアセスメントの枠組みは、関連する社会・環境側面のリスクを評価するための64の指標をもち、責任ある調達を可能にするためのEUDRの法的要求事項に沿ったものとなっています。管理木材調達のための既存のFSCリスクアセスメントの次世代版は、この改訂された枠組みに基づくものとなります。FSCリスクアセスメントの枠組み(英語原版のみ)はこちらからダウンロードいただけます。

アドバイスノートによるシステム全体の変更

FSCのシステムをさらに強化して森林破壊に関与しない製品を提供するため、FSCはEUDRの要求事項に照らし合わせ、転換に対処するための方針の意図を矛盾なく実施するためのシステム変更を行いました。これらの変更は、EUDRの定義による森林破壊や劣化に寄与する原材料がFSC認証のシステムに入り込むことを防止し、最終的にFSC認証製品がEUDRに沿った、森林破壊と森林劣化に寄与しないものであることを保証するため、アドバイスノートという形で既存のシステムに導入されました。更に、EUDR対応モジュールの実施をサポートし、世界のベストプラクティスに沿ったものにするため、CoCと管理木材ユーザー向けの追加アドバイスノートも含まれています。今回、以下のアドバイスノートが公開され、FSC EUDR対応モジュールのユーザーに対して即時発効となります。(リンク先は英語原版)

このうち、特に日本の認証取得者に関係すると考えられる3つのアドバイスノートについては以下のリンクから日本語参考訳をダウンロードいただけます。

ADVICE-20-007-24 FSC認証管理区画からの森林破壊のない製品.pdf
PDF, サイズ: 233.24KB
ADVICE-40-004-26 EUDR対応表示の含め方.pdf
PDF, サイズ: 349.13KB
FSC-ADV-40-005-27 FSC-PRO-60-006bリスクアセスメントの枠組みの使用.pdf
PDF, サイズ: 288.04KB

これまでの経緯

EUDRが2023年6月に発効することとなり、2024年2月1日から3月1日にかけて、上記すべての要求事項がパブリックコンサルテーション(意見公募)のため公開されました。このコンサルテーションでは、幅広い利害関係者から400を超える回答が寄せられ、関連する変更点が示され、FSCがEUDRの厳しい要求事項を満たす必要性が確認されました。コンサルテーション後、利害関係者からのフィードバックに基づいて変更が加えられました。主要なフィードバックとどのようにそれが反映されたかは、以下のリンクからご確認いただけます。

リスクアセスメントの枠組みに関するコンサルテーション概要はこちら、EUDR対応モジュールとシステム全体の変更に関するコンサルテーション概要はこちら、コンサルテーション報告書の全文は、こちらのプロセスページ(FSCリスクアセスメントの枠組み)とこちらのページ(FSC EUDR対応モジュール)でご覧いただけます。(いずれも英文のみ)
 

関連する日程

  • 2024年7月1日 FSC-STD-01-004 FSC EUDR対応モジュール、FSC-PRO-60-006b FSC リスクアセスメントの枠組み、及び関連するシステム全体の変更に関するアドバイスノートを含む規準文書の発行。FSC EUDR対応モジュールのユーザーに対する上記全ての規準文書の発効日。
  • 2024 年10月1日:上記アドバイスノートの全ての認証取得者に対する発効日。
  • 2025年12月:すべての認証取得者に対するアドバイスノートの移行期間が終了。

今後のオンラインセミナーのご案内

この7月には以下のオンラインセミナーでこれらのソリューションについて詳しくご説明いたします。皆様奮ってご参加ください。

2024年7月10日開催 FSC EUDR対応モジュールとアドバイスノートについてのオンラインセミナー(フランス語とスペイン語の同時通訳あり)

7月10日(水)日本時間 16:00-17:30 登録はこちら
7月10日(水)日本時間 23:00-7月11日(木)0:30 登録はこちら

2024年7月17日開催 リスクアセスメントの枠組みについてのオンラインセミナー(フランス語とスペイン語への同時通訳あり):

7月17日(水)日本時間 16:00-17:30 登録はこちら
7月17日(水)日本時間 23:00-7月18日(木)0:30 登録はこちら