この度FSCはコリンドグループ(Korindo Group)との関係断絶を発表しました。これによってコリンドのFSC商標ライセンスは2021年10月16日をもって停止されます。

FSC理事会が今回の決定を下す前に、コリンドでは既にFSCが2019年に定めた、過去に同グループが起こした環境、社会的な悪影響の是正をするために取り組んでいました(詳しくはこちら)。

FSC理事会は、進捗の報告を受けるための、期限が設けられた、信頼できる、独立性をもって検証されたプロセスを求めており、これによって同グループのコミットメントの進捗の透明性を保証するよう要請していました。しかし、FSCとコリンドは独立した進捗検証の方法について合意することができず、このためFSCは、コリンドに対して定められた条件の進捗を確認し報告することができませんでした。

FSC事務局長のキム・カールステンセンは次のように述べています。「コリンドに対して定められていた環境、社会的な悪影響の是正のための条件の達成状況が確認できないことで、FSCにとっては擁護できない状況となってしまったことから、今回FSC理事会は関係断絶を決定しました。私たちはこのことで透明性を確保しつつ、またコリンドは環境、社会的なパフォーマンスを改善するための努力を続けると信じています。」

本件は、2017年に環境NGOのMighty Earthによって提出されたコリンドグループのインドネシアにおける森林破壊、人権侵害、高い保護価値の破壊に関する申し立てに端を発します。

FSCは、コリンドが森林の持つ恩恵や森林に依存する人々のためにFSCによって定められた条件を満たすための同グループによる昨年のコミットメントを認めています。
FSCは、コリンドがこれからも進捗を示していくというコミットメントを発しているという情報を受けており、これを評価します。そのため、コリンドが関係断絶解消のための正式な手続きを開始するための協力を惜しみません。現在FSCでは「FSCとの関係修復のための枠組みに関する指針」を策定中であり、これに基づき、2022年には関係断絶解消のための正式な手続きを開始することが可能です。

本件のFAQは、こちらの元記事から確認いただけます。