歴史的にも重要な規則であるEUDREU森林減少フリー製品に関する規則)が発効しました。EUDRの条項は20241230日から適用されます。

FSCは、EUDRの策定を当初からサポートしており、欧州委員会、管轄当局、NGOや企業と協力してこの規則が成功するように準備をしてきました。

EUDRとは?

EUDRは、合法性および持続可能性に関する要求事項を満たさない製品のEU市場への持ち込みや、EU市場からの輸出を禁止する規則です。企業は、調達する製品が合法であり、20201231日よりも後に森林破壊または森林劣化された土地に関連していないことを保証するためのデューディリジェンスを実施しなければなりません。EUDRの主の目的は、「森林破壊フリー」製品の消費を推進することで、EUが世界の森林破壊に与える影響を軽減することです。

どのようにFSCが役立つの?

FSCには、市場からのアプローチによって森林破壊と森林劣化に挑んてきた30年に近い歴史があります。環境面と社会面のどちらもカバーする持続可能な要求事項と共に、FSC認証は企業がEUDRの義務を満たすための強固な基盤をすでに提供しています。

一方、FSCのような厳しい認証制度であっても、企業によるデューディリジェンス実施義務を免れるために使用することはできません。FSCは、企業がデューディリジェンス実施義務を果たす中で、体系的かつ費用対効果の高いツールとしてリスク評価およびリスク回避のために使うことができます。

森林が抱える様々な課題の解決のために常に進化し続ける制度として、FSCは最先端のソリューションを見つけるべく世界で最も進んでいるテクノロジー企業を招集し、FSC認証製品のトレースと地理的位置情報の把握を可能とすべく、ブロックチェーンのような革新的な技術を身につけようとしています。

FSCはどのようにEUDRに関与しているの?

FSCは、EUDR発足当初から関与しています。欧州委員会EUDRマルチステークホルダープラットフォームのメンバーとしてFSCは、トレーサビリティに関する義務の詳細を決める活動や、先住民族を守り、小規模森林所有者に力を与える取り組みに関与してきました。

2023年4月にFSCは、「THE EUDR & FSC」というオンラインセミナーを主催し、またブリュッセルにおいて「Wood You Find It」という対面イベントも主催しました。イベントには200を超える主要な関係者や意思決定者が参加し、どのように地理的位置情報やトレーサビリティの要求事項を効果的に実装すべきかについて議論がされました。

EUDRの実施までのカウントダウンが始まっている中で、FSCはこれからも企業や管轄当局がEUDRを効果的に実施できるよう、更なる情報や関与の機会を提供していきます。

欧州委員会による情報源(英語)

FSCにおける問い合わせ窓口

EUの方針・指針について:Mr. Matteo Mascolo, EU Affairs & Engagement Manager: m.mascolo@fsc.org

メディア関係:Mr. Matteo Mascolo, EU Affairs & Engagement Manager: m.mascolo@fsc.org