第12回目となる今回は、日本の山づくりと林道をテーマに、東京大学名誉教授の酒井秀夫先生にお話しいただきました。
木材の大径化、気候災害の激甚化など、林業を取り巻く状況が変化しつづける中で、「変わらないために変わり続ける」森林管理、そのための道づくりの在り方について広く議論いただきました。日本列島の複雑な構造や地質の話から、それぞれの土や地層の特性に合わせて壊れにくく長く使える道を作るために注意すべき箇所、排水方法などの理論が日本各地からの実例を交えて説明されました。日本で生み出された優れた技術や事例のみならず、海外の事例もふんだんに紹介され、路網とは排水設備でもあり、列状間伐とも考えられる道づくりにおける水土保全機能など、様々な視点から、道づくりのための道づくりではなく、目的や環境に合った道づくりの必要性が訴えられました。

本勉強会には112名の方にご参加いただき、大変盛況のうちに終了いたしました。

セミナーで使用されたスライドは以下からダウンロードいただけます。
また、セミナーの録画も以下からご視聴いただけます。

「責任ある森林管理のための勉強会」は、全国のFM認証取得者や、FSC認証木材に関わるCOC認証取得者の皆様をはじめ、FSC認証にご関心のある皆様を対象に、責任ある森林管理に関する有用な情報を提供するために企画しているオンラインセミナーです。
FSCジャパンでは、今後も様々なテーマでセミナーを開催する予定です。

責任ある森林管理のための勉強会第12回資料20230914酒井秀夫先生.pdf
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