ASIとFSCは違法に伐採されたオクメ材がFSC認証材として販売されている可能性があるという申し立てを複数受けた後、2020年に取引情報の照合調査を開始しました(詳しくはこちら)。

取引情報の照合調査の第一段階で明らかとなったことは以下の通りです:

  • FSC認証オクメ丸太の主要な産地はガボンであり、単板に加工されている。
  • 主な市場はヨーロッパであり、そこでFSC認証オクメ合板に加工されている。
  • FSC認証オクメ丸太の供給量が、ヨーロッパと北米で販売されている最終製品(単板および合板)の数量に足りないように見える。

第一段階の調査では521社の認証取得企業の2019年1月から12月の取引データが収集および分析されました。この調査の結果を受け、ASIはより詳細な調査を開始しました。この更なるASIの調査によって、FSC認証規格と要求事項に違反している企業が明らかになることが期待されています。

調査の次の段階でFSCは、樹種同定技術を用いて、ASIによって発見された潜在的な不正企業によって使用された木材がどこの産地に由来するのかを調べる予定です。FSCは、アフリカにおけるオクメ材サプライチェーンで不正を働いた企業の商標ライセンス契約を取り消すつもりです。またそれに加えて、FSC制度からのブロックもされる可能性があります。FSC制度からのブロックについてはこちらのディレクティブのADVICE-40-004-18に詳細が書かれています。

FSCは、樹種同定技術がFSC制度の厳しさ、信頼性を高めると考えています。FSCは世界最大の地理情報を伴う木材サンプルのデータベースを構築するために結成されたイニシアティブであるWorldForestIDのメンバーです。FSCはまたアフリカの木材サンプル収集を行うヴァーヘニンゲン大学のTimtrace Projectを手伝っています。

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