新たなAAFは、変動料金制で認証取得者の森林由来製品の実際の売上高をそのまま使用して計算します。これによってより公平なAAF料金体系が実現されます。
認証取得者が2022年7月1日からのAAFを確認するためには認定管理料(AAF)指針をご参照ください。附則2(Annex 2)の第2項と表3(Table3)を用いて新たなAAF金額が算出できます。
これまでFSCは、FSCブランド価値を高め、主要なバリューチェーンでのFSC認証の採用を推進してきました。いくつかの成功例を挙げると:
- 織物、パッケージ、天然ゴムや家具といった主要バリューチェーンにおけるFSC認証の採用を普及させ、CoC認証取得者がより大きなマーケットにアクセスする機会を提供してきました。例えば、FSCはピレリとBMWと協力して世界初のFSC認証タイヤを開発しました。これは、天然ゴム産業の持続可能な開発にとって重要なステップです。
- eコマースとの協力関係を強化しています。例えば、FSCはAmazonと協力し、消費者による持続可能な製品の選択を助けるためのAmazon Climate Pledge Friendlyプラットフォームの一環としてFSC認証製品にスポットを当てています。
- 私たちの与える影響に関するストーリーを何百万人という消費者に届けています。最近ではユーロニュースやナショナルジオグラフィックに取り上げられています。
- FSCは気候変動や生態系サービスの課題に対するソリューションを継続して開発、発展させています。
- FSC制度の透明性を高め、審査員が審査準備をする際に衛星データを利用できるようにすることで審査プロセスをデータに基づきより迅速かつ効果的にできるよう、先進技術への投資をしています。
- 小規模森林所有者の認証のための新たな方法を開発、試行し、多くの小規模森林所有者にとって認証市場への機会を提供しつつ、森林が守られることを保証しています。
改定版認定管理料(AAF)指針により見込まれる追加資金により、FSCはこれまでの発展を更に推し進め、ブランドの価値を高め、制度の普及を図ることができるようになるはずです。これによって、FSC認証製品のマーケットも広がっていきます。また更なる投資が気候変動や生態系サービスの課題に対するソリューションの開発を加速し、ブロックチェーン技術への投資がFSC制度の信頼性と完全性を強化することで、問題のあるサプライチェーンに対する取組みを支えます。
私たちのこれからの計画については、グローバル戦略2021-2026をご覧ください。
追加の投資によってFSCは、野心的なグローバル戦略2021~2026の実施を推進します。改定された認定管理料(AAF)指針によって、今後3年~5年の間に1,000万USドルを超える投資が可能になると見込まれています。この追加投資は、バリューチェーン開発、必須の技術更新、制度の信頼性強化そして、利害関係者の参画を加速します。
FSCの市場における存在感と価値は高まっており、消費者、ブランドオーナー、小売店が世界の森林のために、好意的にFSCを活用する機会が増えています。FSCの強化することで、市場のニーズに応え、このような機会を活用することができます。FSCの認知度向上とFSC認証製品の需要喚起は、CoC認証取得者にとっても市場機会を作り、世界のより多くの森林で持続可能な管理を導入することにつながります。
現状のCoC認証のAAFは、森林由来製品の売上高が該当する階段状の区分に応じて計算され、該当する区分に含まれる企業にはすべて同じ料金が請求されます。この計算方法は2022年7月からより公平な計算方法へと変更されます。
現在の計算方法では、売上高区分の幅の下限に位置する企業と上限に位置する企業が同じ料金を支払うという不平等が起こります。例えば、森林由来製品の売上高が1億100万USドルの企業と4億9千900万USドルの企業が同じ料金を支払います。この不平等を解消するために、新たな料金体系は、階段状の区分を適用するのではなく、実際の森林由来製品の売上高をそのまま使用して計算をします。また単独認証用の割引も撤廃されます。