Friday, 05 August 2016
リオ五輪 - 責任ある競技大会としてFSCを選択
2016年リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック競技大会では、責任ある調達として多くのFSC認証製品が使用されています。
この夏にブラジルでオリンピック・パラリンピックを観戦される方は、いくつもFSC認証製品を見つけることができるでしょう。これらは世界の責任ある森林管理を推進するために選ばれた製品です。
この度FSCでは、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック競技大会で使用されているFSC認証製品の一覧を発表しました。この一覧はリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の協力の下、大会に関わるすべての人の環境意識を高めるために作成されました。同委員会によって購入された木材・紙製品は、建設材料から文房具に至るまですべてがFSC認証製品です。
FSCラベルは、ラベル付きの製品が環境保全の点から見ても適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な管理がされている森林から来ている証です。FSC認証を通じて、企業は木材・紙製品の責任ある調達と販売を確約できます。
リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック競技大会を責任ある競技大会にするため、200を超える組織がFSC認証を取得しました。その中にはメダルと木製メダルケースの製造をしているBrazilian Mintも含まれます。また地域の森林保全活動への感謝の気持ちを込めて、複数のFSC認証取得者が聖火ランナーとして選ばれました。
FSC事務局長のKim Carstensenは次のように述べています。「オリンピック・パラリンピック競技大会において重要な点のひとつに、どのようなオリンピック・レガシー(遺産)を残せるかということがあります。今回のリオ大会では、残されるレガシー(遺産)に対して明確な環境意識をメッセージに込めています。FSC認証材を用いることで、責任ある森林管理の重要性が確実に示されています。これをきっかけに消費者がより積極的にFSC認証製品を手に取るようになり、将来世代のための森林が残されることを期待しています。」
数字で見るFSC認証オリンピック・パラリンピック
協力事業体
- オリンピック合意が結ばれてから現在までに214もの組織が新たにFSC認証を取得しました。多くはリオ2016年大会に向けて責任ある製品を供給するために取得をしました。
- 協力事業体は、製紙、印刷、製材、二次加工(パネル、繊維板、合板、フローリング、タイル製造含む)、家具製造など様々な業種に存在します。
- ブラジル政府の小規模事業体支持政策の下で立ち上げられたSebrae no Pódio(表彰台上のSebrae社)プログラムを通じて、8社の小規模事業体がFSC認証を取得しました。
大会で使用されているFSC認証木材
- 自転車競技場のトラック
- ゴルフクラブファサード
- 185台の表彰台
- 191台のパラリンピック表彰台
- 93個の車いす用スロープ
- 5,130個の木製メダルケース
- 仮設施設のフローリング、家具、コンテナ、手すり、パーテーション
大会で使用されているFSC認証紙
- 750万枚の大会チケット
- 37,347枚の賞状
- 5,130枚のオリンピック・パラリンピックメダル証明書
- 93,754枚のオリンピック・パラリンピック参加証書
- 237,877枚の記念証書
- リオ2016ステッカーアルバム
聖火ランナーの紹介
FSC認証関連の仕事が評価され、計7名が聖火ランナーとして選ばれました。
その内3名について以下で簡単に紹介します。
Mario Mantovani (インタビュー動画)
1986年創立のNGOであるSOS大西洋森林基金(SOS Atlantic Forest Foundation)の理事長。同組織及び彼の支持するその他の組織を通じてブラジルで危機にひんしている森林や水域環境の保全に努めている。ブラジルの森林や生態系に関する教育活動を通じてブラジル全土の生物多様性保全を推進している。
Miriam Prochnow(インタビュー動画)
自然や生物多様性の保護を使命とする環境問題研究家。環境保護のための共同体(Apremavi)の設立に関わり、国家環境教育プロジェクト及び景観計画イニシアチブの調整役として活躍。大西洋森林基金ネットワークの調整役として大西洋森林法(Atlantic Forest Law )の承認及び森林保全地域の制定に寄与した。
Rubens Gomes (インタビュー動画)
過去18年に渡りアマゾン弦楽器制作ワークショップ(OELA)を開催し、街の若者を森林に連れて行き、天然資源の責任ある利用方法を教えてきた。ワークショップでは、低所得の若者にアマゾンのFSC認証木材で弦楽器を作る方法を教え、若者の制作意欲を刺激すると同時に環境問題にも目を向けさせている。
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