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Tuesday, 05 November 2013
FPIC実施のためのFSCガイドライン

FPIC実施のためのFSCガイドライン (© ©FSC A.C.)© ©FSC A.C.

FSCの社会指針プログラムより公開された「FPIC実施のためのFSCガイドライン」の日本語訳版を公開いたします。


自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意(free, prior and informedconsent:FPIC)の権利は、先住民族の暮らしや文化、生活手段を破壊から守る意味において、国際人権法の主要原則の一つと見なされています。また、それは地域コミュニティにとって、長期にわたりその利用が定着しているものとして正当な権利申し立てが可能な土地や資源へ重大な影響が及ぶことを防止するための一権利でもあるという見方も次第になされるようになっています。したがって、先住民族や地域コミュニティが法的または慣習的に所有・利用している土地において森林施業に着手しようとする場合、彼らからFPICをとりつけることが、FSCの新しい「森林管理に関する原則と規準」(FSC Principles and Criteria for Forest Management)においては、大変重要な要求事項となっています。

同意を与えるか保留するかという権利は、1994年に森林管理に関する原則と規準の初版が発表されて以来、FSC制度下でも認識されてきたものの、こうした権利が実現された優れた取り組みについて文書化されたものは多くありません。さらに、こうした権利を軽視したために生じた紛争もこれまでに複数報告されています。つまり、FSCの認証林及びプランテーションにおける現行のFPICに関する権利実現の方法については、これを改善する余地もニーズもあるということであり、本ガイドラインはこうした改善を進めるためのものです。

2012年3月に承認された新しいFSC原則と規準では、FPICに関する権利の対象範囲を広げ、同意が必要な時期についてより明確化しています。主な変更点としては、事業体からその資源や諸権利へ影響を受けるような地域コミュニティに対しても、FPICの権利を認め、対応することをはっきりと要求事項として明示したこと、先住民族や地域コミュニティに影響を及ぼす可能性のある森林管理活動については、その実施前に、彼らの同意を得ることを義務付けた点が挙げられます。本ガイドラインは、こうした改訂版のFSC原則と規準を意識して作成されたものですが、大部分は現行の原則と規準との関連もあり、すぐに活用できる内容となっています。

本書は、FSC認証事業が行われている森林ないしはその近隣の森林に依存している先住民族及び地域コミュニティの諸権利保護措置にあたり、すべてのFSC認証関係者を支援することを目的に、詳細な方法論を提供します。また、本書はFPICという複雑なテーマについての指針の第1版です。FSCでは、実際の本手法の実施が、価値ある成果、そして第2版の発行(第1版発行後1~2年以内を予定)に向けたフィードバックとなる情報を生み出すために必要だと考えています。    

本指針の適用に関するご意見・ご提案をぜひ下記までお寄せ下さい。
FSC SocialPolicy Manager 宛E-mail:policy.standards@fsc.org.

※本書は、一般財団法人 地球・人間環境フォーラム及び 熱帯林行動ネットワーク(JATAN)のプロジェクトの中で翻訳されました。



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