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Wednesday, 31 May 2017
WWFによる新たな報告書:林産物の責任ある調達はビジネスにも貢献

Rattan furniture being made at the Danlao Co. in Laos (© Thippakone Thammavongsa WWF-Laos)© Thippakone Thammavongsa WWF-Laos

WWFがこの度公開した新たな報告書によると、FSC認証をはじめとする林産物の責任ある調達を推進する小売企業は様々なビジネス上の恩恵を受けていることがわかりました。


この度WWFは「Responsible Sourcing of Forest Products: The Business Case for Retailers (林産物の責任ある調達:小売企業の事例紹介)」という報告書を公開しましした。報告書では様々な局面でFSCに関する言及がされており、4つの事例紹介のすべてでFSC認証原材料の使用を決定した企業(Bunnings、IKEA、Kingfisher、Migros)が紹介されています。

スイスの小売最大手であるMigrosでは、FSC認証がブランドと企業に関する消費者間の信頼につながっています。イギリスのホームセンターであるKingfisherは、FSCを内部監査の代わりに利用し、かつ供給に関する確かな保証を得られるツールとして説明しています。

報告書内の「Turning challenges into opportunities(課題を機会に変える)」というセクションでは、責任ある調達に関する原材料確保やコストに関する課題について、それぞれの企業がどのように解決策を見つけたかが書かれています。例えばIKEAでは中国における森林の認証費用という課題に対して、WWFと協力して小規模森林所有者をサポートすることで克服したことが書かれています。

報告書ではアンケートの結果、回答者の80%以上がリスク管理とブランドイメージに関するFSC認証の好影響を感じており、小売店の60%以上が顧客満足とステークホルダーエンゲージメントにおけるFSC認証の好影響を感じていると書かれています。また小売店の70%以上が持続可能性に関する声明は、従業員エンゲージメントに対しても好影響を与えており、従業員の満足度や帰属意識が高まる可能性を示唆しています。

責任ある調達が直接的に販売に影響を与えているというデータは示されていませんが、一方で本報告書やその他の調査では認証製品の販売が伸びていることが報告されています。アメリカのホームセンターを対象としたアンケート調査では132名の回答者の内62%が過去5年で認証製品の販売が伸びたと回答しています。

Migrosでは過去5年間で認証製品のラインアップが拡大し、顧客の環境配慮製品に対する嗜好性も向上した結果、FSC認証製品の売上は12.5%増えました。

WWFのForest Practice LeadであるAlistair Monumentは、次のように述べています。「明確な声明と公開報告書を出していることで特徴づけられる、本当に責任ある木材調達戦略を推進している企業は、その他の企業との差別化が確実にできています。これは消費者と直接向き合い、競争力やブランド・企業イメージが非常に影響する小売業界においては特に重要です。」

この報告書は、WWFによる責任ある森林管理と取引に関するビジネス事例の調査報告の一環です。2015年には、熱帯地域の中小規模の木材生産者がFSC認証の経済的な恩恵を受けているということを明らかにしたFSC認証の収益性に関する報告書も公開されています。

今回の報告書はこちらのページからダウンロードいただけます(英語のみ)。

元記事はこちら


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