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Tuesday, 17 September 2019
FSC「チェックツリーマーク」ロゴ誕生ストーリー

FSC logo

FSCロゴは、Tristram Branscombe-Kent氏の計り知れない創造性のおかげで誕生しました。以降、世界中で何万人もの消費者がこのロゴを見つけています。FSC誕生25周年の今年、改めて彼の貢献に感謝をし、当時の記憶を届けるために、FSCロゴ誕生ストーリーをまとめました。


product label今までにスーパーやホームセンターでこの小さなチェックマークと木のロゴマークを見たことがありますか?このロゴマークは牛乳パックやジュースの紙パックにも付いています。紙製品やパーソナルケア製品で見つけることも多いです。また何気なく座った椅子やテーブルで見つけることもあります。

これはFSCロゴと呼ばれるマークです。このロゴマークは、製品が生物多様性の保全、森林に依存する人々が受けている社会的な恩恵の保証などが評価されている、責任をもって管理された森林に由来することを意味します

ビジョンを伝えるために

hand sketchFSC「チェックツリーマーク」ロゴ誕生の背景には、25年前に集まった人々のストーリーがあります。このグループにはビジョンがあり、また才能のあるグラフィックデザイナーがいました。

すべては、1994年にFSC会員がロゴの必要性の感じたことから始まりました。環境保全の点から見ても適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を世界に広めるために誕生したばかりのFSCでしたが、生産者や消費者に認知してもらうためには、ロゴマークのようにわかりやすいものが必要でした。

当時のFSC会員に最初に提示されたデザインは、世界地図の上に木々が生えているシルエットでした。このデザインについて、FSC創始会員であり、最初の事務局長であるTim Synnottは次のように述べています。「アイディアはよかったのですが、このデザインにはいくつかの問題がありました。多くの利害関係者がわかりにくいと言っており、またロゴマークという性質上、大きさを抑えるために世界地図に表示されない地域があったため、多くの会員から批判されました。」

よりシンプルでわかりやすいデザインが必要であることを認識したTim Synnottは次のように続けました。「理事と私は、この最初のデザインは複雑すぎるため適切ではないと判断し、Tristram Branscombe-Kent氏に新たなデザインを依頼しました。」

Branscombe-Kent氏は、アーティストの家庭に生まれ、自身もイギリスのブロードステアーズという街でデザイン会社を経営していました。働き始めてからロンドン、アテネ、ニューヨークなどの都市でグラフィックデザイナーとして活躍し、その後イギリスのカンタベリーでTristram Kent Associatesという会社を起業し、その後ブロードステアーズに拡大しました。Tristramの妻であるMargaret Branscombe-Kent氏は次のように述べました。「当時Tristram Kent Associatesは、ロンドンを中心に多くの企業、大学、自治体などの仕事をしていました。」

シンボルの誕生

old logoBranscombe-Kent氏が最初にFSC理事に会うためにメキシコのオアハカにあるFSC本部を訪ねたは1994年6月でした。

理事からの依頼は明確でした。コンセプトは、消費者が手にしようとしている製品が、適切に管理された森林に由来していて、FSCのミッションに沿っていることを即時にわかってもらうということでした。しかし、当時は、このようなコミットメント自体が世界で始まったばかりであり、また1990年代前半には、多くの信頼できないグリーンラベルが日々表れていたことから、このタスクは容易ではありませんでした。

Tim Synnottは当時の様子を次のように振り返っています。「当時の消費者は、現在ほどエシカルな選択肢についての知識がありませんでした。また誰を信頼、信用してよいのかも全く分からないような状況でした。私たちはそのような中で、シンプルかつ効果的なメッセージを届ける必要がありました。」

理事からのインプットを受け、Branscombe-Kent氏は、すぐにイギリスに飛んで帰り、世界で初となる責任ある林産物調達のシンボルとなるデザインの制作を始めました。

logo proposalいくつものスケッチを書きながら、責任ある森林管理というアイディアを表そうと試行錯誤する中で、すぐに気が付いたのは「木」のイメージを含めるべきだということでした。この考えを基に、広葉樹と針葉樹が左右に合わさっていて、下にFSCと書かれたデザインや、より抽象的なシンボルとして木の写真をデジタル化し、最小限のビットマップ情報とすることで、デジタル時代の始まりを意識したようなデザインなどが作り出されました。

妻のMargaret Branscombe-Kent氏は当時の様子を次のように振り返りました。「Tristramは、すぐに簡単に理解できるコンセプトを生み出すことが好きでした。納得がいくまでは何時間もずっと作業をしていました。彼の興味はアートだけに収まらず、科学に対する思い入れが非常に強かったため、FSCロゴ作りの作業に非常にモチベーション高く取り組んでいたことを覚えています。」

最終的なデザイン案は1996年初頭のFSC理事会に提出され、そこで「チェックツリーマーク」ロゴが承認されました。理事にとって、「木」と世界的に認識されている合格のサインであるチェックマークが合わさってる、このデザインは完ぺきでした。FSC誕生25周年を迎えた今日、この選択が正しかったことは明白です。

Margaret氏は、次のように続けました。「Tristramの緻密さと正確性への献身性から、彼はチェックマークが世界で幅広く認識されている合格のシンボルであることを確認するために、世界中の10の文化団体や公的機関に聞き取りを行っていました。」

spatulaFSCロゴは、1996年2月21日にロンドンのイベントで正式に公開されました。その後すぐに世界初のFSCロゴ付き製品である木べらがSainsburyから発売されました。ここからFSC認証製品の拡大が始まりました。現在ではFSCラベル付き製品は、将来世代のために森林を保全するためのメッセージを伝える重要なツールになっています。

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